生活俳句「人生を記録する」宮崎

生活俳句で人生を記録しています 宮崎

「3月の俳句」

(一日)句を送り便りを待つ日山笑う
皆さんへの俳句便を毎月だし期待して便りを待

(二日)内定を出しても辞退の新卒者
今年は人手不足で現場よりも設計事務所が人気のようだ

(三日)我が里の田舎街道雛溢れ
何年か前から、娘達が居なくなって留守宅の雛が街道に並ぶようになった(天草)

(四日)お使いに熟吊柿を追加する
買い物を頼まれるが、目についた熟した吊るし柿を追加して買ってかえる

(五日)カッパ着て中国整体春一番
腰痛が出て、大雨と春一番のなか中国整体医院に向かう

(六日)囲碁昇給一日天下で終わる春
大分腕を上げたと思いきや、せっかく昇給したのだったが、一日天下に終ってしまった

(七日)医療費や税の申告深夜まで
高齢者になると、医療費や諸経費で50万になる申告書深夜までかかる計算

(八日)税務署や一日がかりの申告日
沢山の税金の申告者が集まるものだ、若い税務職員に指導うけながら

(九日)如月や創業しての半世紀
大阪万博の前の年の創業でもう半世紀を越えた三月である

(十日)雪解けやおいてきぼりになる日本
北と韓国、北とトランプの会談が決まり、強気ばかりの日本はおいてきぼり

(十一日)反原爆校長室に座らされ
1950年に高校1年の時原爆反対署名ストックホルムアピールを200筆集めて校長室に坐らされた

(十二日)手料理や「めかぶとろろ」を習いけり
旬の「めかぶとろろ」今最高の味覚だ、妻に教えてもらって今夜作った

(十三日)乗り遅れ慌てだしたる春政局
毎日毎日が世界や日本の世論に遅れて慌てる喜劇政局

(十四日)創業の歴史辿りし春日和
創業から52年前を想い出す春日和である

(十五日)高知では桜満開という便り
もう桜が満開との知らせで気持ちも浮き浮きしてきた

(十六日)啓蟄や心臓鼓動してくれる
手術後一月になり心臓の音が伝わってくるようだ

(十七日)被爆した賢い友が早死す
小学5年でナガサキで被爆し、疎開してきて賢い同級生だったが、中学をでてすぐ逝ってしまったナガサキの空から地鳴り天草島、8月9日の原爆投下は40㌔離れている天草までも地鳴りとして伝わり、青空にくらげのような姿が見えた※原爆忌東京俳句大会に投句2句

(十八日)蕗の塔荷物の中に三ヶあり
奈良の忍者の里から沢山の野菜の中に蕗の塔が三個いれたあった

(十九日)梅の花根元を避けて除草剤
空き家にしている庭が春になれば雑草が繁るため除草剤を撒くが梅の根元だけは避けて撒く

(二十日)小学の卒業式服見せにくる
孫娘の小学卒業式だったが、着ていった服を見せに来てくれた

(二十二日)学期末クラス一番の孫娘
高一の終わりでクラス一番、全校では三番の成績に伸びた孫娘

(二十三日)算数と理科が得意の卒業孫
昨日小学を卒業した孫娘が「歩み」という通知簿を見せてくれた

(二十三日)選抜やネットの裏で初日焼け
選抜高校の開会式を孫二人連れてネット裏で春の日差で顔を赤くして帰る

(二十四日)春大根おろせば辛く美味きかな
春の大根はおろして食べると辛いし胃の調子がいい

(二十五日)推敲は手帳開いて春の川
近所の川に鯔が潮の満ち干で毎日登ってくるが春の川は元気をくれる

(二十六日)碁に勝って一足はやく春を知る
どうゆうわけか囲碁対局4連勝し我に春が早くきてくれたようだ

(二十七日)誰のこと適材適所春霞
森友學園の国有地を8億円も値引きした理財局長は首相から適材適所の人事だという

疚しさが五十回に山笑う
今日国有地売却文書を改ざんした理財局長が証人喚問で「刑事訴追の恐れのため」と五十回もの証言を国会で拒否した佐川前理財局長、これは疚しさの回数ではないか

(二十八日)陽春や本二四六回貸し出され
西宮図書館で我が旅の本11冊が本日現在で246回貨出されていることがわかった

(二十九日)基礎英語ばっかり毎年卒業す
毎年NHK英語を続けているが、いつ卒業するかの当てはない

(三十日)土筆んぼ忍者ごとく届きけり
奈良の忍者の里から土筆が届けられた、まるで忍者のような早業だ

(三十一日)腰痛や梅の新芽で忘れけり
空き家にしている庭の梅が若葉に燃えてきた

「2月の俳句」

5回卒の宮崎信敏さんから「2月の俳句」をいただきました。大きな病気をされたようですが、くれぐれも大事になさってください。
宮崎さんのホームページはこちらです。

(一日) 「俳句人」誌に三首も載りし二月号
新俳句連盟の「俳句人」誌2月号の初めて三首の句が載った

(二日) 床起こす今朝の妻の手冷たさよ
妻の手をとることが、床を起こすぐらいの時だけになった

(三日) 節分や父逝きてより七十七年
父の想い出が僕には残っていない節分の七十七年前の今日だった

(四日) 期日前動員の権力凍て選挙
業界と自・公明の事前投票勧誘で44%が期日前の投票だった名護市長選

(五日) 春浅しマンションの庭坊主となり
マンションの庭の樹木が春に供えて坊主に刈り採られた

(六日) 平昌やマイナス10の開会式
韓国の平昌で冬のオリンピックがマイナス10℃で開会式。北朝鮮と合同の統一チームや北の管弦楽団演奏にチケットが240倍の競争率で売れたという。この平和の動きを緊張を和らげることを期待したい

(七日) のめりそう「新俳句人」への春投句
第46回新俳句連盟賞への初めての応募20首を送信した、参加することに意義を感じて

(八日) 豪雪と平昌五輪や入院す
記念すべき平昌五輪の開会と心臓の手術の入院が今日になった

(九日) 凍てる夜や統一朝鮮の聖火かな
北と南の朝鮮が共同して、二人で聖火台に点火し平和の兆しが見えてきた

(十日) 入院や社員の背中に霙かな
僕は入院、社員は霙の中で頑張ってくれている

(十一日) 平和への呼び掛け今日も雪五輪
北朝鮮の金委員長が韓国の文大統領の平城訪問し会談を呼び掛けた

(十二日) 梅林の南部密飲み手術室
手術前夜に南部の梅林の密梅湯を飲んで心の準備をする

(十三日) 80代を褒められて手術台春早し
先生から、80代で歩いて手術台まで来たのは初めてだと褒められる

(十四日) 妻家に残して入院春霙
僕以上に妻は弱っているのだが、家に残して入院するのは複雑な気持ち

(十五日) 我が病より重き病気の妻冴える
僕の病が僕以上に重いのに、僕の入院への心遣いは冴えている

(十六日) 苺下げハイヒール音や寒見舞い
娘が苺を持って病室にハイヒールの音とともに来てくれた

(十七日) 同病の仲間を得たり春霞
心臓を外部から30 cm 開いて手術の先輩の友ができ、心強い

(十八日) 寒梅を兼ねし碁会は水曜日
甲東園の梅林公園観梅を兼ねた囲碁大会の案内が届く

(十九日) 「只者」でなき病友や春動く
手術の先輩で博学の友が出来て、教えてもらう事多し

(二十日) 今朝もまた物忘れ探す余寒かな
一番大切な物の置き忘れで、今朝も早朝から補聴器探しだ

(二十一日) 退院や今日始まりし春袷
半月ぶりで退院し、風呂に入り、袷の着物に辿りつけた

句の兜太春を待ちつつ逝きにけり
憲法9条を守る色紙が全国で掲げる書を書いて励ましてくれた現代俳句協会名誉会長が本日逝く

(二十二日) バッサリと剪定の梅咲いてるか
古い家の梅を年末バッサリと剪定したが、今咲いてくれているだろうか

(二十四日) 退院に娘霜ふり大和肉
大和の榛原肉はすき焼では僕にとっては日本一である

(二十五日) 帰り着く山茶花の咲くマンションへ
入院お時あら咲いてた山茶花がまだ咲いてくれている

(二十六日) 選抜に兵庫県勢無き野球
高校野球のメッカである兵庫県あら今年は選ばれなかった

(二十七日) 二月だけは我慢のシャワー術後かな
手術痕の傷の養生で今月いっぱいはシャワーにしておく

(二十八日) 新しく命貰いし二月かな
心臓の弁を取り替えてもらい、新しい命を頂いた83歳の二月である

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